- ビワ(ビヤ、コフクベ、ヒバ) Eriobotrya japonica
- 一般名:Loquat, Japanese Medlar 中国名:枇杷
- 樹高6~10mになる常緑高木。中国原産とされ、日本に渡来したのは奈良時代から平安時代にかけてと考えられている。葉は長さ15~20cmで、表面は暗緑色、裏面は淡褐色の毛が密生する。11月から翌年の1月にかけて、芳香のある白色から黄白色の花を円錐花序につける。果実は黄橙色で5~6月に熟す。葉は枇杷葉といい、サポニン、アミグダリン、ビタミンB1、タンニンなどを含み、煎じて鎮咳、きょ痰、下痢止め薬とする。またかつては夏の暑気払いの飲み物として、ビワ茶(枇杷葉湯)が売られていた。独特の口上とともに売り歩くさまは夏の風物詩であったという。材は堅く、装飾用建材、杖などに利用される。属名は「軟毛 erion」+「ブドウ botrys」で、表面を白い軟毛で覆われた果実が、ブドウのように房になるため。
- 【管理】暖地に適する。成長は速く土質も選ばない。園芸品種は接ぎ木で繁殖。実生も可能。
- 参考文献:図説 花と樹の大事典 NHK趣味の園芸 樹木図鑑