Aztekium アズテキウム属
メキシコ北部の山岳地帯に自生。厚く丈夫な表皮をもち、とげは弱々しい。属名は、形状がアステカ族の彫刻に似ていることによる。
- アズテキウム・リッテリ Aztekium ritteri
- 園芸名:花籠(はなかご)
- メキシコ北東部の、ある限られた岩場にだけ生育する。崖の表面を覆うように群生するが、乱獲により絶滅が危惧されている。
Carnegiea カルネギエア属
巨大なハシラサボテン類で、アリゾナからメキシコにかけて1種が分布。属名は米国の富豪、カーネギー(A.
Carnegie)の名を記念してつけられた。
- ベンケイチュウ Carnegiea gigantea
- 英名:Saguaro
- アメリカ映画の西部劇でおなじみのサボテン。花は夜に咲き、コウモリによる受粉に適応している。果実は生食、乾燥あるいは調理して食用にされる。また茎の心材はネイティブ・アメリカン(インディアン)のテントの用材に利用された。
Cephalocereus ケファロケレウス属
- ケファロケレウス・ラヌギノスス Cephalocereus lanuginosus
Cereus ハシラサボテン(ケレウス)属
約30種が中南米に分布。大型のハシラサボテン類。花は白色で夜咲き。属名はラテン語で「松明」「蝋燭」を意味し、円柱状の形状に由来。
- ケレウス・ヘクサゴヌス Cereus hexagonus
- 園芸名:鱗片柱
Cylindropuntia キリンドロプンティア属
属名は「円柱状のウチワサボテン」の意。北アメリカ原産のウチワサボテンの仲間。
- Cylindropuntia hystrix
Echinocactus エキノカクトゥス属
北米南西部からメキシコに約10種が知られる。
- エキノカクトゥスの1種 Echinocactus sp.
Echinocereus エキノケレウス属
中央アメリカに約70種が分布。小型で群生するハシラサボテン。花は昼咲き。属名は「ハリネズミのハシラサボテン」の意。
- エキノケレウス・ブランキイ Echinocereus blanckii
- 園芸名:玄武、花守(園芸名は「多肉植物データベース」サイトによる)
Echinopsis エキノプシス属 (Hedgehog Cactus)
南米に50~100種が分布。球形から短円柱状のサボテン。花は夜咲き。
- エキノプシス属の1種 Echinopsis sp.
Epiphyllum エピフィルム(クジャクサボテン)属
メキシコからパラグアイにかけて約20種が分布。着生植物。茎が葉のように扁平になり刺がない。茎の下部は木化して低木状。昼咲きのもの(例:クジャクサボテン)と夜咲きのもの(例:ゲッカビジン)がある。
- エピフィルム・ダラヒイ Epiphyllum darrahii
- 海外のサイトなどでは E.darrahii を E. anguliger の異名としているところも多いようであるが詳細は不明。
- エピフィルム・フッケリ Epiphyllum hookeri (Syn. E. stenopetalum)
- 園芸名:待宵孔雀(まつよいくじゃく)
- メキシコ、中央アメリカ、ベネズエラ原産。アーチ型から下垂型の枝をもつ藪状の低木。花は白色で直径約3.5cm。種小名は英国の植物学者でキュー植物園の初代園長であった Sir William Jackson Hooker (1785-1865)にちなむ。
Ferocactus フェロカクトゥス属
球形または短柱状の大型サボテン。米国西部とメキシコのカリフォルニア半島に約24種が分布。果実が食べられる種もある。
- フェロカクトゥス・グラウケスケンス Ferocactus glaucescens
- 園芸名:王冠竜(おうかんりゅう)
Harrisia ハリシア属
- Harrisia taetra
Hylocereus ヒロケレウス(モクサボテン)属
西インド諸島、メキシコから南米中・北部に約20種が分布する森林着生サボテン類。本属やクジャクサボテン属
Epiphyllum などの間で属間雑種、種間雑種が多数つくられている。
- ヒロケレウス・トリゴヌス Hylocereus trigonus Syn. H. napoleonis, H. antiguensis
- カリブ海地方原産。
- ピタヤ(サンカクサボテン) Hylocereus undatus
- 英名:Night-Blooming Cereus
- 園芸名:白蓮閣(びゃくれんかく) 中国名:量天尺
- 夜に香りのよい純白大輪の花を咲かせ、広く熱帯地域で植栽される。果実(ピタヤ、ドラゴンフルーツ)は直径約10cmで果皮は赤く果肉は白く、食用にされる。中国では花を鎮咳薬に使用〈剣花〉
Lemaireocereus レマイレオケレウス属
- レマイレオケレウス・グリセウス Lemaireocereus griseus
Leptocereus レプトケレウス属
棘を持つ低木または高木のサボテン。カリブ海地域と南アメリカ北部に見られる。属名はほっそりとした茎節をもつことにちなむ。
- Leptocereus wrightii
Mammillaria マムミラリア属
150~200種からなる大きな属。南北アメリカ大陸に分布するが、多くはメキシコ原産。属名は「乳房」を意味するラテン語に由来し、茎節を覆っている乳頭状のいぼにちなむ(いぼから乳液を出す種もある)。植物の形態や生活型は多様。栽培は容易。
- マムミラリア・エリスロスペルマ Mammillaria erythrosperma
Melocactus メロカクトゥス属
中型の球形サボテン。南米と西インド諸島に約40種が分布。茎頂に小さな花を密生する。ブラジルでは「修道僧の禿げ頭」とよばれる。低温に弱い。
- メロカクトゥス・グイタルティ Melocactus guitarti
Opuntia ウチワサボテン属
100種を超える大きな属。カナダ南部からパタゴニア北部にかけて分布する。ウチワサボテン亜科。
- オプンティア・アウランティアカ Opuntia aurantiaca
- 園芸名:勧進帳
- オプンティア・デイェクタ Opuntia dejecta
- オプンティア・フィクスインディカ Opuntia ficus-indica
- 英名:Indian Fig
- 中米原産。果実は食用になり中南米で広く栽培されている。種小名は英名の Indian Fig をラテン語で言い換えたもの。
- オプンティア・メガカンタ Opuntia megacantha
- オプンティア・ウェンティアナ Opuntia wentiana
Parodia パロディア属
約50種からなり、最も人気のある球状のサボテン類を含む。ほとんどのものは茎節の高さと直径が30cm以下。10~30本のまっすぐな、あるいは螺旋状の稜をもつ。従来の
Notocactus 属は、現在ではこの属に含まれる。
- パロディア・マーシー Parodia maasii
- ノトカクトゥス・クリスタタ Notocactus cristata (学名は印面のまま)
Rebutia レブティア属
南米アンデス山脈の高地を中心に、30~40種が分布。小型の球形サボテン。よく子吹きし、花も美しく、小型で鉢植えに向いていることなどの理由で、最も人気のあるサボテンのひとつ。
- レブティア・スペガッジニアーナ Rebutia spegazziniana
- 園芸名:壮麗丸、花緋牡丹
Rhodocactus ロドカクトゥス属
- Rhodocactus cubensis
Schlumbergera カニバサボテン属
2種がブラジルに分布。シャコバサボテン属 Zygocactus に近縁。茎は扁平で刺はない。
- スクルムベルゲラ・オルッシキアーナ Schlumbergera orssichiana
Selenicereus セレニケレウス属
北米南部から南米北部にかけて約30種が分布。木や岩に着生する。花床、花筒、果実にはとげがある。花は夜咲きで、属名も「月のハシラサボテン」の意。
- セレニケレウス・グランディフロルス Selenicereus grandiflorus
- 英名:Queen of the Night(夜の女王)
- 園芸名:大輪柱(だいりんちゅう)
- メキシコ東部からカリブ海地域原産。広く栽培される。花は夜咲きで直径約25cmにもなり、甘い香りを放つ。
Weingartia ウェインガルティア属
- ウェインガルティア・フィダイアーナ Weingartia fidaiana
- 園芸名:花飾玉
- 南米ボリビア原産。