Beta フダンソウ属
地中海地域からユーラシアに6種ほどが知られる。花は両性の単花被花(たんかひか)で穂状花序(すいじょうかじょ)。属名は、根が赤いことからケルト語の
bett(赤色)にちなむ。
- サトウダイコン 別名:テンサイ(甜菜)、サトウダイコン、ビート、カエンサイ(火炎菜)
- Beta vulgaris var.rapa
- Syn. B. vulgaris subsp. vulgaris, B. vulgaris var. altissima
- 英名:Sugar Beet, Fodder Beet, Red or Yellow Garden Beet
- 地中海沿岸原産。初夏に黄緑色の小花を密生した円錐形の花穂をつける。肥大した根から砂糖をとるために栽培される。サトウキビを栽培できない寒冷な地域の重要な砂糖資源。
- 1747年にドイツで飼料用ビートから砂糖をとることに成功。1790年に抽出法が開発され、1803年に最初のテンサイ糖工場がドイツにつくられた。その後ドイツはもとよりフランスなどでも多数の工場がつくられたが、19世紀になって西インド諸島でサトウキビからつくられた砂糖がヨーロッパに輸入されるようになり、テンサイ糖生産は一時下火になった。しかし、1843年に西インド諸島の奴隷制度が廃止されたあと、再びヨーロッパのテンサイ糖産業は復興。19世紀末から第1次世界大戦の頃まではサトウキビによる甘蔗糖(かんしょとう)と、テンサイ糖の生産量はほぼ拮抗していた。近年でも世界の砂糖需要の40%を供給。ヨーロッパが全世界の生産量の85%を占める(世界有用植物事典 1989年)。
ハロクシロン属
- ハロクシロン・アムモデンドロン
- Haloxylon ammodendron
- イラン中央部から中国及びモンゴルに分布。塩分を含む土壌を好む(好塩性植物)。高木になることもある。