Cycas ソテツ属
分布域は科の項参照。雌雄異株。属名はエジプト産のドームヤシを意味するギリシャ語の「koikas」が、後に「kykas」と書き間違えられたものに由来するという。
- ソテツ(蘇鉄) Cycas revoluta
- 英名:Japanese Sago Palm
- 高さ1~5mの常緑樹。雌雄異株。長さ約1mの羽状複葉で、小葉は互生する。中国南東部から沖縄などの南西諸島を経て宮崎県の都井岬まで自生。観賞用に各地で栽培される。沖縄や奄美では切り花用としても栽培。かつては救荒植物としても利用されたが、現在では有毒成分サイカシンが含まれていることが明らかになり、食用とはされない。沖縄では飢饉のことを「ソテツの世」とよぶという。和名の「蘇鉄」は、枯れそうなときに鉄分を与えれば回復することに由来。静岡県清水市の竜華寺のソテツ(天然記念物)は有名。
- 【栽培】暖地では地植えが可能。性質強健で、土質を選ばず施肥の必要もない。また乾燥にも強く、地植えでは灌水の必要がほとんどない。寒冷地では冬期の防寒が必要。繁殖は実生または株分け。実生では発芽までに2年かかる。園芸管理に関する参考文献:NHK趣味の園芸 樹木図鑑