Lagerstroemia サルスベリ属
東アジア、東南アジアからオーストラリアにかけて約30種が分布。
- サルスベリ(百日紅、クスグリノキ) Lagerstroemia indica
- 英名:Crape Myrtle, Indian Lilac
- 中国名:紫薇、怕痒樹、痒痒樹
- 中国南部原産の落葉樹。高さ2~10m。花弁は6枚で、著しいシワがある。葉は対生で全縁。小枝には翼(よく)がある。樹皮は薄くてはがれやすく、滑らかなところからサルスベリの名がついた。また、中国名の怕痒樹、痒痒樹、日本名のクスグリノキは、滑らかな木の肌を掻くと、枝葉がくすぐったそうに動くことからつけられた。ちなみに筆者の知人(熊本県出身)は、子供の頃この木をコチョグルノキと呼んでいたそうである。
- オオバナサルスベリ(バナバ) Lagerstroemia speciosa Syn. L. flos-reginae
- 英名:Pride of India, Queens Crape Myrtle
- 高さ12~18m。インド、インドネシア、マレーシア、オーストラリアにかけて分布。花の直径5~8cm、花序の長さは30cmになる。熱帯地域では街路樹によく用いられる。花色は桃色から紫紅色まで変化に富む。材は堅く、家具材や建築材として用いられる。インドやマレーシアでは樹皮を腹痛や下痢止めに、葉を湿布薬に用いる。また葉からバナバ茶がつくられることでも知られる。
Lawsonia シコウカ属
シコウカ L. inermis 1種のみからなる単型属。染料として古くから利用されてきた。
- シコウカ(指甲花) Lawsonia inermis
- 英名:Henna
- 北アフリカから南西アジア原産の低木または高木。高さ2~8m。英名「ヘンナ」はアラビア語に由来する。熱帯地方では広く栽培されている。葉を粉末にしたものがヘンナ染料で、橙赤色の染料および顔料として古くから用いられた。和名も爪(指甲)を染めたことにちなむ。花は直径約8mm。花弁は4枚で白または淡紅色。香りがよく、香水の原料となり、観賞用に栽培もされる。
- 【管理】繁殖は実生または挿し木による。