- ドイツスズラン Convallaria majalis
- 一般名(英名):Lily of the valley
- ヨーロッパでは五月祭をこの花で祝うので May Lily の名もある。薬用、香水の原料などにも利用される。また聖母マリアの花とされ、清らかさの象徴となっている。花の姿が可憐なこともあり、世界各地で様々な愛称がつけられている。アイルランドでは「妖精のはしご Fairy Ladders」 、フランスでは「聖母の涙」、ドイツでは階段のように咲く花序の形から、「天国への階段」などとよばれる。またフランスでは5月1日にこの花束を贈ると、受け取った人に幸福が訪れるというので、この日がスズランの日になっているという。
- ヨーロッパでは16世紀ごろから「黄金水 Aqua Aurea」をつくるため盛んに栽培された。黄金水は脳卒中、リウマチ、痛風などに薬効があるとされた。
- 日本で園芸的に扱われるスズランはすべてこの種。日本産のスズラン C. keiskei よりも花が大きい。有毒植物。なお、近年のDNAに基づいた新分類体系では、キジカクシ科またはナギイカダ科に分類される。
- 左の日本切手、印面は「スズラン」となっていますが、花の大きさや全体の形などから、ドイツスズランのように見えるため、一応ドイツスズランの項目に含めました。ドイツスズランを参考にして描かれたのでしょうか。印面の「スズラン」も、和名というよりおそらく一般名称として記されたものなのでしょう。スズランは札幌市など多くの市町村で、市町村の花として指定されているようです。