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モクセイ科 Oleaceae

世界の熱帯から温帯にかけて、約30属600種が分布。花はふつう両性で合弁。ソケイ亜科とモクセイ亜科にわけられる。

 Forsythia レンギョウ属
 落葉低木。東アジアとヨーロッパ東部に数種が分布。花はいずれも黄色。英名は Golden-Bell 。

チョウセンレンギョウ Forsythia koreana チョウセンレンギョウ
Forsythia koreana

Syn. F. viridissima var. koreana
 シナレンギョウに似るが、葉の基部が中央部よりも広い。朝鮮原産。
1965年 韓国


 Fraxinus トネリコ属
 落葉または常緑の木本。北半球に約70種が存在。東アジア、北米、地中海地方に多い。

セイヨウトネリコ
Fraxinus excelsior
英名:European Ash, Common Ash
ヨーロッパでは高さ30m以上の最大級の高木になる。イギリスからカフカス地方に分布。建築材、家具材、公園樹などに利用される。北欧神話の宇宙樹イグドラシルはこの木。
Fraxinus excelsior
1996年 ルクセンブルグ
Fraxinus excelsior
1999年 デンマーク
Fraxinus excelsior Fraxinus excelsior
1997年 ジャージー 2004年 ベラルーシ


 Jasminum ソケイ属
 旧世界の熱帯から亜熱帯に約300種が分布。つる性または低木。花はふつう白や黄色で芳香がある。日本にはオキナワソケイ J. superflorum のみが自生。

ヤスミヌム・アウリクラトゥム Jasminum auriculatum ヤスミヌム・アウリクラトゥム
Jasminum auriculatum
1985年 タイ

Jasminium nudiflorum オウバイ
Jasminium nudiflorum
英名:Winter Jasmine
中国名:迎春花
 中国南部原産の落葉低木。高さ約1m。枝は緑色で4稜があり、やや垂れ下がる。葉は3小葉。開花は3〜4月。花には香りがない。日本には寛永年間(1624〜44)に渡来したとされる。
2003年 ジャージー

ソケイ(ツルマリ、ツルマツリ、シロモッコウ、ジャスミン)
Jasminum officinale
英名:Poets Jasmine、Common White Jasmine
中国名:素方花
 中国南部からヒマラヤ、イランにかけて分布。つる性の常緑低木。ヨーロッパから中国で古くから栽培され、日本には中国から1819年に伝えられたという。葉は羽状複葉で5〜9の小葉にわかれる。夏から秋にかけ、葉腋または枝先に集散花序を出し、数個の白色の花をつける。花にはよい香りがある。花後に液果をつける。
 花は香水や香油の原料にしたり、茶に入れて飲んだりする。
Jasminum officinale Jasminum officinale
1972年 アルジェリア 1968年 チュニジア

マツリカ
Jasminum sambac  (Syn. Nyctanthes sambac
英名:Arabian Jasmine
 高さ約3mの常緑低木。ややつる性。アラビアからインド、ミャンマー、スリランカの原産。花には芳香があり、中国や台湾ではウーロン茶と混ぜてジャスミンティー(茉莉茶)をつくる。またジャスミン油も採取される。東南アジアでは糸でつづって仏前に供えたり髪飾りにしたりする。またハワイではレイの素材としても人気がある。八重咲きの品種もある。
 インドネシア、フィリピンの国花。
マツリカ Jasminum sambac
1992年 インドネシア
Jasminum sambac
八重咲き品種 1974年 タイ
Jasminum sambac
1968年 チュニジア
Jasminum sambac
2003年 チュニジア
印面属名は Nyctanthes


ヤスミヌム・ウォルビレ Jasminum volubile ヤスミヌム・ウォルビレ
Jasminum volubile
1984年 ノーフォーク島


 Olea オリーブ属
 常緑の小高木、または低木。ヨーロッパ南部からアフリカ、インド、マレーシア、北オーストラリアにかけて約20種が分布。属名は「油質の」の意。

オリーブ
Olea europaea

英名:(Common) Olive
 高さ3〜10mの常緑高木。地中海沿岸または小アジア原産といわれ、紀元前300年頃にはすでに栽培されていたという。葉は対生で、裏面に細毛が密生して銀白色になる。5月下旬から6月上旬にかけて、芳香のある白い小さな花をつける。花冠は4裂でやや黄味を帯びる。果実は11月下旬から12月にかけて黒紫色に熟し、オリーブ油を採る。現在の世界三大産地はスペイン、イタリア、ギリシャ。
 多くの品種があるが、おもに塩蔵用種、搾油用種、兼用種にわけられる。
 日本への渡来は、1761年刊の料理書に、長崎の崇福寺(そうふくじ)でオリーブが結実したという記述があり、これが最初ではないかといわれている。1908(明治41)年に香川県小豆島で、1942(昭和17)年には岡山県牛窓町で栽培がはじまり、日本の二大オリーブ産地となった。香川県の県花、県木になっている。
 オリーブは平和のシンボルとされるが、これは 『旧約聖書』「創世記」のノアの箱船の話(箱船から放たれたハトがオリーブの若葉をくわえて帰ってきたことで、洪水の引いたことを知った)による。国連旗の図案にも使用され、花言葉も「平和」(英・仏)、「知恵」(仏)など。
オリーブ Olea europaea
1999年 サンマリノ
Olea europaea
1956年 チュニジア
オリーブ Olea europaea
2002年 日本
オリーブ
1990年 日本

オリーブの1種 Olea chrysophylla オリーブの1種
Olea chrysophylla
英名:Golden-Leaved Olive
旧世界の温暖地に分布し、栽培オリーブの原種とされる。
1974年 アファール・イサー


 Syringa ハシドイ属
 南西ヨーロッパから東アジアにかけて25種が分布。落葉低木または小高木。属名はギリシャ語の笛(syrinx)に由来し、この材の髄を抜いて笛をつくったことからきている。

ヒロハハシドイ Syringa dilatata ヒロハハシドイ
Syringa dilatata
1965年 韓国

ムラサキハシドイ Syringa vulgaris ムラサキハシドイ(ライラック)
Syringa vulgaris
英名:Lilac, Pipe Tree
 フランス語ではリラとよばれる。東ヨーロッパ南部原産の落葉低木。葉は対生。花は芳香があり、色は淡紫色だが、園芸品種は白、青、濃紫、紅など変化に富む。英名 Pipe Tree は茎の髄を抜いてパイプ、笛などをつくることによる。属名の Syringa も笛のギリシャ名 syrinx にちなむ(バイカウツギの項参照)。ちなみにハシドイとは、木の枝先に花が集まって咲くことから「ハシツドイ=端集い」と言われていたものが、つまったものという。
 どんな場所でもよく育ち、庭などによく植えられる。花言葉は「初恋の味」。また白い花は「処女・純潔」のシンボルで、年頃の娘を持つ家では婚期を逃さぬよう室内にこれを持ち込まないように注意するという。また白い花を病気見舞いに持参することは禁物とされる。また英国では婚約者にライラックの香水を贈ることは、婉曲な婚約破棄の意思表示だという。
 日本では札幌の市の木に指定されている。暑さに弱いため関東以南では育ちにくい。

鳥はムラサキマシコ
Carpodacus purpureus
英名:Purple Finch
1982年 アメリカ



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